2018年6月17日日曜日

各務原航空博物館へ行ってきました

久しぶりの更新です.



2018年の3月にリニューアルし,三式戦闘機「飛燕」が展示される
ことになったので足を運んでみました.

日本軍機では珍しく,水冷エンジンを搭載しているため,機首が非常にスマートです.
かっこいいというより「美しい」といった印象です.

しかしこの水冷エンジン,残念ながら当時の日本の工業力では性能を十分に発揮させることは難しく,稼働率が上がりませんでした.
そのため,飛燕の機体に空冷エンジンを搭載した「五式戦闘機」が製造されました.

ハ40エンジン

私は残念ながら,WW2航空機のレシプロエンジンの音を生で聞いたことがありません.
気動車のエンジン音などもそうですが,動画で聞くのと,実際に聞くのとでは迫力が全く違います.
耳だけではなく,振動として体で感じるものが心を震わせるのでしょうか?

この手の航空機エンジンはマフラーなしの直管ですから,爆音であるのは容易に
想像がつきます.
「ハ40」エンジンがうなる音を妄想しながら,エンジンの部品をなめるように眺めるのも
いいのではないでしょうか.

ハ214
側面から見たハ214

こちらは,空冷エンジン.
冷却のために設けられた無骨なフィンが好きです.
零戦で使用されている「栄」エンジンなど比べると気筒数が多く,
エンジン単体でも十分な存在感があります.
特に,後部に取り付けられている排気タービン(ターボ)は迫力があります.

空冷エンジンは,今でもバイクなどで使用されています. (私のFTRもそうです)
最近では,厳しい排ガス規制に対応するのが難しく,姿を消しつつあるのが
残念です.
効率や空気抵抗の大きさの面では,水冷エンジンに劣りますが,冷却装置などが不要で
頑丈かつ整備がしやすいのが最大の特徴なので,戦闘機には適しているといえる
でしょう.

アメリカなどは,大戦機が今でも普通に飛んでいるので,非常にうらやましく
思う次第です.日本でもそうなれば良いとは思いますが,残念ながら資金面や
法令の関係で一筋縄ではいかないのが現実なのでしょう...

入館料は1000円です.
だいたいの分野を,「広く,浅く,楽しく,そして実践的に」カバーすることができる,
夢の夢のおもちゃ箱(格納庫)

くだらない講義を寝ながら聴講するよりもよっぽど勉強になりますよ(笑)