2017年2月11日土曜日

音工房Zの試聴会に行ってきました.

 先日,埼玉県草加市にある「音工房Z」さんにお邪魔して,
スピーカの試聴をしてきました.

音工房Z」さんは,オーディオに関する有用な情報を公開しているほか,
様々なキットやアクセサリを販売されているため,スピーカ自作に興味が
ある方であれば,聞いたことがあるかもしれません.
スピーカの自作に興味がない方には,ききなれない会社だと思います.

ここでは,定期的に自社製品のスピーカの試聴会を開催しており,今回は2月4日行われたそれに行きました.

試聴した主なスピーカは,次の4台です.
・Z700-FE108Sol
・Z1000-FE108Sol
・D101Sスーパースワン
・Z701-Modena(バックロードバスレフ)

左から,Z701,Z800,Z1000,Z700,D101S

今回メインとなるのはZ700-FE108Solで,担当の方から開発コンセプトと構造に
関する簡単な説明の後,用意されたいくつかの音源を再生し,スピーカを切り替えて
違いを確かめました.

私は,部屋の端にいたので,理想的なリスニングポジションではありませんでしたが,
ホテルカリフォルニアの打楽器の低音は,軽い低音ではなく,しっかりと重く響く低音でありました.
10㎝のフルレンジユニットだけで,ここまで奏でられるのはエンクロージャーの設計が
非常に優れているからでしょう.

一番,フルレンジの良さを感じたのは津軽三味線のソースです.
普段,卓上サイズのバックロードで音楽を聴いていますが,フルレンジのバックロードは弦系の楽器が生々しく聞こえると個人的には思います.
弦の引掻く音,弾く音がはっきりと聞こえます.

次に,試聴する方々が持参した音源を聴くことになりました.
ほかの方が持って来ていた音源は,ほとんどがオーケストラやジャズなどでしたが,
私が持っていったのは,幽閉サテライトの「レプリカの恋」という曲.
少々抵抗がありましたが,聴きなれており,ボーカルの響きと低音の締りを確かめたかったのでこれにしました.
いつも聴いている,小型のバックロードでは,イ音とウ音がリバーブしたように聞こえるので,それがどう聞こえるのかすごく気になりました.
(リバーブ自体は嫌いではないです.)

ソース.レプリカの恋

このジャケットを見られるのは少し恥ずかしい・・・
たぶん,試聴室にいる全員から変わった曲だと思われたでしょう.

さすがに,軍歌を聴くのはちょっと憚られるのでやめました^^;

リスニングポジションを真ん中に移動して,いよいよ自分の持参したソースを
聴きます.
素直な感想を述べると,能率が高く中高音が際立つため(ハイ上がり?),ボーカルは元気よく聞こえますが,低音は若干弱めに感じました.
ホテルカリフォルニアのような低音を少し期待していたのですが・・・.
BHはソースを選ぶというのはこのことなのかもしれません.もちろん,ポジションによる影響もあるとは思います.

リバーブの方は思っていたほど気にならなかったので,いわゆるホーンの癖は抑え
られている印象を受けました.
もっといろんな音源をじっくり聞かないと難しいところではあります.

会社の方も,普段のテストでこういった音源を使用することは少ないとのことでした.
ある意味,お互いにいい刺激になったかもしれません(笑)

ちなみに.長岡鉄男先生の名機である,スーパースワンでも聴きました.
間違いなく,キレがよくて情報量が多いのですが,音源によっては好みが
分かれそうです.

 このソースにベストマッチするフルレンジのスピーカを問われたら,
たぶんZ701でしょう.
エンクロージャーの設計の良さもさることながら,使用されているユニットである
TangBandのW3-582SCは,張りのある音と,8㎝の口径からは想像できないほどの低い音が出ます.
私もこのユニットを所持していますが,コスパの優れたユニットであることを改めて認識させられました.

非常に刺激を受けた有意義な試聴会となり,スピーカー作製欲がわいてきて
しまいました.
時々,いい部屋でいいスピーカーを聴くのは大切なことです.
音工房Zさん,ありがとうございました.

ではまた.

2017年1月31日火曜日

ボーイング社のセーフティジャケット

東京に行ったときに,こんなものを購入しました.
ボーイング社純正の,セーフティジャケットというものです.




ボーイング社が習近平国家主席に贈ったものと同じであると推測されます.

http://www.chinareflective.com/news/President-Xi-got-a-reflective-jacket-from-the-Boeing-Company.html

蛍光色の黄色と反射材により,昼夜を問わず「超」目立ちます.
また,業務用というだけあって,丈夫そうな造りです.
胸のところには,ポケットや帯が付いています.トランシーバーを付けるのに最適です(笑)


成田空港のお店で見つけ,購入しようかと考えていたのですが,価格が12000円だったため,
なんとなく購入を見送りました.
しかし,後にこのジャケットはそう簡単に手に入らないものと知り,買わなかったことを
列車の中で激しく後悔.


ほかに販売しているところを調べると,羽田空港の近くにある「LUXURY FLIGHT」というお店で
販売していることがわかり,そちらで買うことに.
価格は10800円と成田空港よりも少し安かったです.

こちらのお店は,フライトシミュレーターで有名なところです.
ほかにもボーイングストアの商品を多数扱っています.


サイズはS,M,Lありますが,アメリカサイズゆえに大き目であり,身長170cm,やせ型の私は
Sサイズでもやや大きい感じでした.

外側は撥水加工が施されたポリエステルです.写真を見てわかるように,結構水をはじくので,
ある程度の雨であれば大丈夫だと思います.


左右のポケットにはファスナが付いているので,ポロリと落下する心配はありません.
(閉め忘れなけば)

裏地はフリース地で温かいです.
内ポケットもあります.こちらもファスナー付き.



フードは脱着式です.邪魔な時に取り外せるのはありがたいです.



いいお値段はしましたが,品質もよさそうで満足です.
何よりボーイング社純正というは,着ていて気分がいいです.
(製造は中国製です)



こういった製品を販売しているのあたりが,なんとなくアメリカらしい.
日本の航空会社も販売すればいいと思いました.


街で,これと同じものを着ている人とすれ違う確率は極めて低いでしょう(笑).

2016年12月31日土曜日

年の瀬

今年も更新をほとんどしませんでした.
来年度は,もうすこしだけ頑張ります.

2017年もよろしくお願いいたします.

2016年4月3日日曜日

さやうなら十三里駅

 3月26日,ついに北海道新幹線が開業しました.
とは言っても,まだ函館までしか開業していないので,道央圏にすむ私にとっては,
どこ吹く風です.

また,同日のダイヤ改正に伴い,利用客の少ない駅がいくつか廃止されました.
そのうちの一つ,十三里(とみさと)駅に行ってきました.
現在は,十三里信号所となっております.

 石勝線は単線でありながら,特急や貨物が頻繁に通るため,信号所がいくつもあります.
十三里駅もその一つで,列車が待ち合わせのために停車することがあります.

 2010年に乗車した時には,千歳~南千歳間は空気輸送で,私たち以外の乗客はおらず,途中の追分で何人か乗車してきた程度でした.もちろんこの駅で,乗降する方はいませんでした.

 しかし,今回は,満員とはいかないまでも,乗客はそこそこ乗っていました.
しかも,十三里で降りた人は私を含め,4人もいました.大繁盛です.
恐るべし廃駅効果.


運賃表示器.みんなすかさず撮影.
運賃表示器
ホーム

駅の周辺には特に何もありません.唯一,特徴的な看板が目立つ小野農園が向かいにあります.

夕張わメロンの里:ダドー
北海道の「珍看板」の中でも,5本の指に入るのではないでしょうか(笑)

十三里駅バス停.
「中学校」行きとなっているバスが1日1本あります.これはスクールバスかな?
夕鉄バス「十三里駅前」


列車の本数は多いほう(だと思う)
時刻表
継電器室.
駅舎ではなく継電器室であるため,中に立ち入ることはできません.
跨線橋が待合室を兼ねています.

駅舎と見せかけ継電器室

 すぐそばを通る国道274号線を,徒歩で横断すると,轍が深いことがわかります.
トラックが頻繁に通っていることがうかがえます.手入れがされていないとは言っていません.

 今回のダイヤ改正で,有名な白滝カルテットが一気に白滝駅1つになってしまいました.
新幹線の繁栄の陰で,地方路線は衰退の一途をたどっています.
 しかも,一日散歩きっぷをはじめとする,様々な種類のお得な切符が,廃止or使用期間短縮されるなど,事実上の値上げが行われています.

ますます鉄道の利用者が減ってしまう気がするのは,私だけではないはず.

ではまた.

2016年2月18日木曜日

棚からスピーカユニット

今年初の更新です.

本日,朝早くから何気なく,大学の図書館に行ってみると,「除籍図書配布」 なるものが
開催されていました.
要は,昔の雑誌を学生や教職員に無料で配ってるようです.

普段よく読んでいる,カメラや車,オーディオの雑誌を見てみると・・・.


な,なんと,他の雑誌と比較して,明らかに分厚い2012年8月号の「stereo」がありました.
付録として,10cmのフルレンジスピーカが付いてるやつです.
図書館のおねいさんに,付録ももらえるのか訊いたら,全部もらえるとのこと.

というわけで,もらわない選択肢なんてあるわけないので,もらってきました.


ひと際分厚い「雑誌」

実は,最近ずっと10㎝のフルレンジが気になっていて,購入まで考えていたので,これは嬉しい.
「棚から牡丹餅」とはまさにこのこと.

scanspeak  10F/8422-03

この10F/8422-03はScanSpeak製です.
ScanSpeak製のユニットは,あまり日本国内で流通していないため,
目にする機会は少ないかもしれません.
一応,ユニット単体はコイズミ無線でも販売していますが,結構いい値段する製品が多いです.

マグネット部分には,おなじみ「stereo」のロゴと,「Made in Denmark」 の文字が入っており,
なかなかお洒落.ロットによっては,「Made in Denmark」が入っていないそうですが,これには
入っていました.
マグネット中央部には,ボビン内の空気抜きと思われる穴が開いています.
フレームはブラスチックですが,リブのようなもので補強されているので,乱暴に扱わない限り,
割れたりする心配はなさそうです(笑)


防磁型ではないので,マグネットは軽量で見た目もすっきりしています.
現在使用しているTangBandのW3-1319SAユニットとは大違い.

tangbandと背比べ

黒一色のシンプルなデザイン.エッヂは弾力性に富むゴム.
コーン材質は紙ですが,塗装のお蔭で,プラスチックに見えます.
ユニットは,3つのビスで固定するようになっています.

早速,正月に作ったバックロードに収めようとすると・・・
8㎝ユニットのためにあけた穴には入らず,10㎝のためにあけた穴に対してはガバガバ.

これ,測ってみると9cmです.10cm表記は若干盛ってるのでは? ^^;
フレームの直径は10㎝ですから,嘘ではないのかもしれませんが・・・.


 というわけで,バッフルの開口径を大きくしなくはいけません.
手持ちの工具で,穴を広げるのは時間がかかるため,手抜き.

バッフルと干渉するのは,フレームの出っ張りのところであるため,
フレーム部分に窪みをつけ,穴にはR(丸み)をつけることで,無事に入りました.

窪みとRで何とか対応・・・

Before

After
とりあえず音出し.最初の印象はいい感じですが,しばらく鳴らしてみないと何とも
言えませんね.

2015年9月30日水曜日

キャブレター分解清掃

ものすごく久しぶりに技術的なお話

 約30年前のバイクのエンジンを整備し復活させようっていう話です.バイクを乗れるように復活させるわけではありません;;
もっと言うと,エンジンの整備というより,キャブレターの整備です.

バイクはこちらです.



ヤマハ セロー225(1KH).昭和60年に発売された,セローの一番初期のモデルです.
長い間(25年以上?),車庫の奥で眠っていたため,埃がかぶっており小汚いですが雨などには晒していないため錆はほとんどありません.走行距離は1万キロ弱なので,エンジンなどは大きく痛んでいないはずです.たぶん.

サービスマニュアルも購入したので.エンジンを全部ばらしてオーバーホールしようかとも思ったのですが,それをやると夏休み期間で終わらない可能性があるのでやめました.
キックをしてみると,ピストンはスムーズに動いている様なのでとりあえずエンジンは良しとします.

前置きが長くなりましたが,今回はキャブの分解清掃です.




キャブレターです.
サービスマニュアルに沿って順番に分解していきます.

1.上蓋(ミキシングチャンバキャップ)を外す
頭をなめないように慎重に外すのみです.ここを外すとジェットニードルを保持している部品類が
見えてきます.


2. スタータープランジャ(チョーク),ダイヤフラムを外す
ダイヤフラムには薄いゴムが使用されているので,破らないように注意.

3.フロートチャンバーを外す

 ガソリンを抜いて保存していなかったため,フロートタンクやらはガソリンの残留物でドロドロベタベタでした.すごく臭いです・・・.

4.フロートを外す
フロートチャンバーの油面に応じて上下し,ニードルバルブを開閉させる重要なパーツです.
破損させないように慎重に扱います.

 フロートを保持しているピンを抜くときには,黄色矢印の方向に向かって抜くように指示されています.取り付けるときは赤矢印の方向に挿入します.

5.ジェット類を外す

 外すのが難関のパイロットジェットです.
マイナスドライバーで外すのですが,ガソリンの残留物やサビが原因で固着していることが
多く,なかなか回らない上に,真鍮製で柔らかいため,ねじ頭をつぶしやすいのです.
ネット上でも外れなくなってしまったという情報がありました.私も見事につぶしました・・・
メインジェットは六角レンチなどで外せるので,頭がつぶれる心配はありません.たぶん



なめてしまい頭がなくなってしまったので,ドライバーを当てたままハンマーで渾身の一撃.
柔らかいことが幸いしてドライバーの先端がめり込み,外すことができましたが・・・
当然,燃料が通る孔は潰れてしまったので.新品を購入することが確定いたしました(泣)

フロートは問題なさそうだったのでそのまま使用することにしました.
メインジェット,ジェットノズル,パイロットジェット,ニードルバルブ,バルブシートは汚く,孔が詰まっているため交換,ジェットニードルには曲がりなどが見られなかったため, 清掃してそのまま使用します.
ジェット類を始め,パッキンやガスケットといった消耗品がセットになって販売しているショップがあったので助かりました.もし販売していなかったらこの時点で詰んでいました.

新旧部品


灯油に浸しておけば自然に溶けるかと思い,2日間くらい灯油に浸しておきましたが,全く溶ける気配がなく,ブラシでこすっても全然きれいにならないため,キャブクリーナなるものを購入しました.
ガソリンの残留物やこびりついたゴムも除去できるそうです.素晴らしい.

ビフォーアフタ.

before


after


かなりきれいになりました.
過剰に流れこんだガソリンは赤丸で囲んだ部分から外へ排出されます.(オーバーフロー)
黄色丸で囲った部分はスタータージェットと呼ばれ,チョークを引いた時に燃料を吸い込むためにあります.
以下,簡単な断面図

断面図

赤丸と緑丸で囲んだ部分は古くなったガソリンの残留物で詰まっていることが多いため,ブロワーや針金で清掃します.特に,緑丸のところは穴径がまち針よりも細いため,詰まりを解消するのは
困難です.私は,パーツクリーナーとブロワー吹きを交互に繰り返してようやく解消しました.

※オーバーフローのところは問題ないですが,ジェット類を清掃する際に,穴に針金などを通すと穴径が変わってしまうため,ご法度とされています.針金通すのは最終手段です.


いろいろな部分のネジが固着しており,幾つか外すときにネジの頭をなめました.
幸いなことに,叩いたり,ドライバーとネジ頭の間にゴム板を挟んで回したりしているうちに外れたので,ドリルで破壊するといった面倒なことにはなりませんでした.



 組み立ては外した時と逆の順番で取り付けいけば問題ないですが,組み付ける向きが指定されている箇所などを記述します.


・メインジェットリング
 メインジェットに取り付けるプラ製のリングです.こいつの役割はよくわかりませんが向きが決まっています.

メインジェットリングの向き

・ダイヤフラム
 少々写真が見にくいですがこんな感じです.
ダイヤフラムの上にばねがあります.カバーを取り付けるときにダイヤフラムがずれないように
するだけです.

・ジェットニードル
 円筒形のスロットルバルブの側面には溝があり,決まった方向にしか取り付けられないので
問題ありませんが,ジェットニードルにはいくつか部品が取り付けられており,向きが決まっています.以下簡単な説明図.



 リングには凸部分があり,スロットルバルブの穴にハマるようにすれば問題ありません.
ちょっと迷いやすいのが,ニードルホルダーの向きです.サービスマニュアルを見ても向きが
わかりにくいのですが,よく見るとニードルホルダーの中間部分のテーパーが違うことから
向きが判別できると思います.この辺は分解するときによく確かめておくべきですね.

あとは迷うことなく組み立てられると思います...(手抜き)


点火系統に問題もなく,エンジンがかかることは確認できたのでひとまず良しとします.
しかし,アイドリングが不安定で,ある程度エンジンを吹かしてもエンストしてしまいます.
(動画が無いのが残念・・・)
今後は安定してエンジンかかかるように調整することです.

今回行ったこと
・エンジンの清掃(外側)
・キャブのオーバーホール
・プラグ交換
・オイルキャッチタンクの購入取り付け


今後の課題
・エンジンを確実に保持.固定するための台を作製.燃料タンクを装備.
・キャブの調整
・排気管の取り回しをなんとかする&静音化
・発電部(最重要)

続きは多分年末~来年頭.
では.